マーケティング心理学|Webマーケティングへの活用~顧客の心を動かす~【前編】

Webマーケティング

「マーケティングがうまくいかず商品が売れない…」
「心理学を活用してみたいがやり方がよくわからない…」
「クライアントの心をつかむのが中々難しい」

こんなお悩みはないでしょうか?
マーケティングって難しいですよね。しかし、心理学を用いれば効率的に売上アップ・集客向上につながります!

なぜなら「人は感情で物を買うからです。
心理学の勉強はマーケティングにつながります。
すごいと感動したら買いたくなり、興味が湧かなければ買いません。感情を動かすことが行動を起こすことにつながります。

この記事を読むと、マーケティングに心理学を用いる方法と注意点が分かり集客や売り上げに繋がります!

マーケティング心理学を理解する

マーケティング心理学とは「行動心理学」「行動経済学」「認知心理学」「社会心理学」などマーケティングに必要な要素を含んだ心理学です。マーケティング心理学という学問があるわけではなく様々な心理学の中でマーケティングにかかわる領域を便宜上、この記事ではマーケティング心理学と呼びます。

マーケティングに重要な心理効果15選

心理効果はあげればきりがありませんが、今回はマーケティングで重要な15個を厳選しました。

心理効果を用いて顧客の心を動かしましょう。そして、購買まで促せたらパーフェクトです!
以下に効果と活用方法を解説します。

ザイオンス効果:繰り返しの接触で好感度アップ

ザイオンス効果(単純接触効果)は、「接触回数が増えるほどその人や物に対しての関心度が上がる心理効果」です。
友人関係で例えてみると月に1回しか会わないより週2,3回会う人の方が仲良くなりそうですよね。
WebマーケティングではSNSやメールマガジン、バナー広告のように高頻度で配信すると関心度を高められます。
関心度が高まると購買行動につながる過程」をバナー広告を例に解説します。

  1. バナー広告を何回もみると「この広告見たことある」「あの商品と似ている」と親近感が湧く。
  2. 知っているから好き」と感じる
  3. 好きだから欲しい」と欲求が高まる。
  4. 購買行動を起こす。

上記のように「顧客の心を動かす」ことが購買行動につながります。

ザイオンス効果は商品のカテゴリーや広告のデザインなどによって効果は変わるため実際に試してみて試行錯誤が必要です。
利用する際に守っておきたい注意点は「接触しすぎない」ことです。


出典:バナー広告への単純接触が 商品評価と購買意図に及ぼす効果

表示回数を制限できるフリークエンシーキャップを利用

接触しすぎると逆効果になります。そのため、Web広告ではフリークエンシーキャップの機能を利用しましょう。フリークエンシーキャップとは「1ユーザーあたりに広告を表示する回数を制限できる機能」です。
例えば、1週間で10回と設定すると、一人のユーザーへの広告表示が1週間以内で10回に達したら、残りの期間はそのユーザーに広告が配信されなくなります。

ちなみにフリークエンシーと似た言葉で「リーチ」があります。
下記で違いを説明します。

フリークエンシーとリーチの違い

フリークエンシーとは「一定の期間に1ユーザーに対して広告を表示した回数」のこと。リーチは「一定の期間に広告が表示されたユーザーの人数」のことです。
つまり、フリークエンシーは広告を何回表示したかの「回数の指標」で、リーチは広告を何人の人に表示されたかの「人数の指標」です。

ウィンザー効果|第3者の評価は信頼性が高い

ウィンザー効果(口コミ効果)は、「本人の言葉より第三者からの言葉の方が信頼性は高くなる効果」です。Webマーケティングで商品を購入して頂いたお客様から好評の感想を頂けると信頼性が高まり、購入されやすくなります。例えば、Amazonで商品を購入する際に評価を見ますよね。よいレビューが多いと信用できる商品だと感じます。逆に悪いレビューが多いと不安に感じます。

ネット上の方が口コミ効果は高い

口コミは対面とインターネット上と2種類あります。どちらの方が口コミ効果があるのでしょうか。
対面では「相手に伝わってる」と思っていても実際は伝わっていない場合があります。
インターネット上での口コミでは「相手に伝わっているか不安」でも実際は思っているより伝わっています。
つまり、言語的なコミュニケーションに絞った方がメッセージが効率的に伝達されます。
出典:インターネット上の口コミの有効性:情報の解釈と記憶における非言語的手がかりの効果

ウェブレン効果|高価格を魅力に感じる

ウェブレン効果とは、「見せびらかすために高い物を欲しがる」心理作用です。
高いものを他者に自慢したい自己顕示欲が背景にあります。
例えば、ハイブランド商品を購入する方の中には商品の質よりも「ブランドの名前」を買っている目的の人もいます。
また「周りの友達が持っているのに自分だけ持っていないと恥ずかしい」と感じることもウェブレン効果の1つです。
マーケティングに活かすには下記の3つが大事です。

  • 付加価値を付ける
  • ブランドの地位を確立
  • 高級感のある見た目

以下で詳しく解説します。

付加価値を付ける

ウェブレン効果では「価値」を感じて購入するため。「希少性」「高価」などの付加価値をつけることが大事です。また、「縁起がいい」も付加価値になります。
自己顕示欲が背景にあるため、価値があると認められている商品に対して有効です。
希少性があり高価でも価値がなければ効果はないでしょう。

ブランドの地位を確立

誰もが知っているブランドとして「ルイ・ヴィトン」「シャネル」「エルメス」などがあります。ブランド名を知らない人はいないぐらい有名です。
高価格で簡単には手に入らないものであり「特別なもの」と感じます。

高級感のある見た目

パッケージに高級感を持たせることでもウェブレン効果では大事です。
「高そう」と感じてもらい自己顕示欲求を刺激すると購入につながります。
例えば、金や銀、黒色をパッケージに用いることで高級感を演出することができます。

「バンドワゴン効果」と「スノッブ効果」

バンドワゴン効果|人気なものに人は集まる

バンドワゴン効果は、「多くの人が支持している物事に対して、より支持が高まる」心理的効果です。例えば、ガラガラで繁盛していないラーメン屋より行列ができていて繁盛しているラーメン屋の方が行きたくなります。
Webマーケティングでは、「1万人が愛用」「1秒に10個売れています」と言葉を使うことで「人気な商品なんだ」と感じ期待感が増します。

スノッブ効果|人と同じものを避ける

スノッブ効果とは、「人と同じものは嫌だ」と感じる心理効果です。
例えば、限定50個や会員限定など希少性が高いと欲しくなります。
希少性を活かした商品販売に利用できます。

次では流行りにおけるバンドワゴン効果とスノッブ効果について紹介します。

流行りにおけるバンドワゴン効果とスノッブ効果

購買傾向で人は以下の2種類に分類できます。

  • 周囲の購買に影響されやすい人
  • 周囲の購買に影響されにくい人

前者はバンドワゴン効果もスノッブ効果も強く影響し、後者はバンドワゴン効果もスノッブ効果も弱く影響します。

バンドワゴン効果とスノッブ効果は一見相反していると思われがちですが実は違います。
日常生活の中でバンドワゴン効果とスノッブ効果の両者が現れていることがあります。
例えば、財布を購入する際、周りの人と同様のブランドを求めるが、色やデザインは被らないように避けること。

流行の誕生と終了にはバンドワゴン効果とスノッブ効果が影響しています。
バンドワゴン効果で人気なものに人が集まって流行り、スノッブ効果で人と同じものは嫌だとなると終わります。
小学生によくあることですが、友達が持っている物を欲しがります。しかし、広まりすぎると今度は違うものがよいと考えが変わります。流行りと同様の現象です。

また、裕福な人は流行りに対しての反応が早い傾向にあるようです。逆に、裕福でない人は流行りに対する反応が遅い傾向にあります。
ターゲット層に応じてさまざまなマーケティングが考えられそうです。
出典:同一消費者内で発生する バンドワゴン効果とスノッブ効果

最強の組み合わせ|「ウェブレン効果+バンドワゴン効果+スノッブ効果」

上記で説明したように、ウェブレン効果は「価格や価値が大事」、バンドワゴン効果は「人気な物が欲しい」、スノッブ効果は「人と違うものが欲しい」特徴がありました。
すべて合わせると「限定復刻版で高価な商品」と強力なマーケティングになります。
ジブリで例えると、「”天空の城ラピュタ”の上映当時に販売されていたグッズを100個限定で50,000円で販売します!」と言われたら速攻で買う自信があります(←ジブリの大ファン。10万でも買う)。

カリギュラ効果|ダメと言われるとやりたくなっちゃう

カリギュラ効果とは「禁止されるほどやりたくなる」心理効果です。
「絶対見ないでください!」や「閲覧注意」と書かれていると見たくなります。Web広告でも「痩せたくない方は見ないでください!」などカリギュラ効果を使っている広告もあります。


皆さんご存じのダチョウ倶楽部さんの芸でh、「押すなよ!」「押すなよ!」「押すなよ!」といって3回目で落とします。押すなよと言われるほど押したくなります。これもカリギュラ効果です。

そのダチョウ倶楽部の上島さんがモンストのCMに出演しております。
「モンストやるなよ」とまさにカリギュラ効果を用いた広告になっています。
出典:モンスターストライクCM

次にカリギュラ効果と組み合わせるとよい技法を紹介します。

両面提示とは

両面提示とは「メリットとデメリットの両方を伝える技法」です。
例えば「このエアコンは運転時の音が静かで、電気代も安くてフィルターが汚れにくいので大変おすすめです。」とよい点のみを説明したとします。
この文章に両面提示の技法を用いると「他社製品に比べるとやや高いですが、運転時の静音性が特に優れており、電気代もやすくフィルターも汚れにくいので綺麗にお使いいただけます。」となります。
先に、欠点を挙げた上で、長所を説明したことによって、前者の説明よりも魅力的に見えます。両面提示を利用する時の注意点は、デメリットを先に言うことです。
この技法は、前よりも後に続くものを大きく見せる心理技法であり、順番を逆転させるとデメリットが強調されてしまいます。

心理的リアクタンス|選択の自由を取り戻すために反発する

心理的リアクタンスとは「第三者に奪われた“選択の自由”を取り戻すために反発しようとする心の働き」です。カリギュラ効果と心理的リアクタンスは似ています。


例を1つあげます。小学生の時に先生に「宿題をやりなさい!」と言われるか「宿題やろうね」と言われるかどちらのよい方のほうがやる気が出るでしょうか。「やりなさい!」と命令口調で言われるとむしろやりたくなくなります。

これが心理的リアクタンスです。

「やりなさい!」と言われたことで「やらない選択」が奪われ取り戻そうとします。
広告を例におさらいすると、カリギュラ効果は「痩せる覚悟がある人以外は見ないでください!」とすると見たくなります。心理的リアクタンス「この商品はあと2点です!」とすると買わないつもりだったけど買いたくなります。

フレーミング効果|見る角度の違いで別の意思決定をしてしまう。

フレーミング効果とは、「同じ情報でも見かたによって、人は全く別の意思決定をおこなう」という心理効果です。例えば、ダイエットサプリの場合「80%の人が効果を実感!」と効果を強調すると好印象です。一方で、「20%の人が効果を実感できませんでした」と言われると否定的な印象が強くなります。
このように、同じ情報でも見かたによって情報の受け止め方や判断が変化します。

出典:交渉におけるフレーミング効果と互酬性効果 

マーケティングでは

  • 推進商品
  • 予防商品
  • 数字の見せ方
  • 価格の見せ方

で活用できます。

推進商品

推進商品とは「使用することで得られる利益を売りとする商品」です。
例えば、「20%の人に効果が現れませんでした」より「10人中8人に効果がありました」と書いた方が選ぶ人が多いでしょう。
このように商品のメリットを強調することで、ポジティブな印象を与えます。

予防商品

予防商品とは「使うことで回避可能な損失を売りとする商品」です。
例えば、ダイエット関連の商品を販売する際に「ダイエットにおすすめ」より「生活習慣病の予防を今から始めませんか?」と損失を強調することで購買意欲を促します。
このように「これを買わないとこんなネガティブなことがあるよ」と強調します。

数字や価格の見せ方

「単位」や「桁」の使い方で数字を魅力的に見せられます。
単位では例えば、「3日間限定」を「72時間限定」にすると期間が短く感じて急いで買おうとなります。「1g配合」を「1000mg配合」にすればお得感があります。
桁では例えば、「8割の人が実感」を「80%の人が実感」とすると具体的な数字で効果があるんだという印象が強くなります。「一万円キャッシュバック」より「10,000円キャッシュバック」の方が多く戻ってくる感じがします。

まとめ

様々な心理効果について解説しました。各心理効果を忘れてしまったら目次からたどってみましょう。重要なポイントは以下になります。

  • 顧客の心を動かすことが購買行動に繋がる。
  • 心理効果は併用すると効果が増すこともある。
  • 見せ方で印象は大きく変わる

の3点だけでも覚えておいてください!

usagi

webライターをしているうさぎと申します。
元理学療法士です。バレーボールの指導なども行っていました。
ジャンプ力130㎝目指して筋トレ頑張ってます!

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